ふるさと納税のポイント制とは、ふるぽで寄付や返礼品の交換を行う手順について

ふるさと納税のやり方には、返礼品の選択を先延ばしにできるポイント制が存在します。これを利用することにより、寄付で獲得したポイントを後日好きなタイミングで返礼品と交換することができます。ポイント制を採用している自治体の総数は100市町村を超えており、その利便性の良さから、将来的にも利用が進んでいくと思われます。今回は、ふるさと納税のポイント制について、基礎から具体的な申し込み方法まで詳しく説明していきます。

目次

ふるさと納税のポイント制とは

通常のふるさと納税では、寄付するタイミングで同時に欲しい返礼品を選択する必要があります。例えば、栃木県のある自治体に1万円を寄付しようと思えば、ふるさとチョイスの申し込み画面において、寄付金額の入力欄に「10000」円を入力し、それと同時に1万円分の返礼品を選択しないと申し込みできません。

一方で、ポイント制の場合には、寄付と同時に返礼品を選択する必要がありません。寄付を行うとポイントが付与されますので、そのポイントを使って後日好きなタイミングで返礼品と交換することができます。先程の例で言えば、ふるさとチョイスの申し込み画面で寄付金の「10000」円を入力する際に、原則として返礼品を選択しません。申し込みが完了すると、50ポイントとか60ポイントとか自治体ごとに決められたポイントが付与されます。その後に、自分が保有しているポイントを使って返礼品と交換します。

ポイント制のメリットは、返礼品の選択を先延ばしにできることです。例えば、年末になってからふるさと納税を始めると、限度額が多い人にとっては欲しい返礼品が決めきらないケースがあります。だからといって、あまり欲しくもない返礼品を選ぶのも何だかもったいない気がします。そんなときに、ポイント制を採用している自治体に寄付を行えば、寄付だけを年内に済ませておいて、返礼品の選択は半年後とか1年後とか、自分の好きなタイミングでゆっくりとすることができるのです。

ふるぽ

ふるさと納税でポイント制を利用する場合には、JTB西日本が運営している「ふるぽ」というサイトが便利です。例えば、ポイント制を採用している自治体の一覧を見たい場合にはふるぽを使うことになります。

ポイント制の注意点

返礼品の選択を先延ばしにできると言っても、少なくとも寄付をする自治体は年内に決めなくてはいけません。付与されたポイントは、あくまで寄付した先の自治体内でしか利用できません。例えば、高知県のある市町村に寄付して獲得したポイントは、長崎県とか別の自治体の返礼品とは交換できないのです。

また、ポイントの利用には有効期限があります。その期間を過ぎれば、せっかく寄付をしたのにポイントは失効して使えなくなります。有効期限は自治体によって異なり、2年間のところが多くなっていますが、1年間の自治体も存在します。有効期限内に寄付をして新たにポイントを獲得すれば、既に持っていたポイントの有効期限が延長されるケースもあります。

自治体ごとのポイント制の説明

有効期限を始めとして、自治体によってポイント制の仕組みは異なります。ふるぽに掲載されている自治体の個別ページには、上の図のようなボタン(バナー)がありますので、そこから自治体ごとのポイント制に関する説明を必ず読みましょう。

ポイント制の種類

ポイント制の種類

ふるぽに掲載されている自治体は、上図のように「非ポイント」、「ふるぽポイント」、「チョイスポイント」という3種類に分類されます。それぞれの概要について説明していきます。

非ポイント

文字通り、ポイント制ではない自治体のことです。つまり、寄付をしてもポイントは付与されず、通常のふるさと納税と同じように、寄付と同時に返礼品を選択する必要があります。ポイント制の専門サイトであるふるぽでこのような自治体が掲載されている理由は不明ですが、ふるぽのサイトを閲覧している人に自分の自治体をPRしたいという思惑があるのでしょうか?

ふるぽポイント

ふるぽのサイト内で返礼品と交換できるポイントです。ふるさと納税の寄付が完了すると、ふるぽのマイページへログインするためのIDとパスワードが送られてきます。マイページへログインすると、自分が寄付した先の自治体が出品している返礼品が一覧表示されるので、保有しているポイントを使ってその中から好きなものと交換します。

チョイスポイント

ふるさとチョイスのサイト内で返礼品と交換できるポイントです。ふるさと納税の寄付が完了すると、ふるさとチョイスのマイページにポイントが付与されます。そのポイントを使う際は、ふるさとチョイスのサイトから自分が寄付した先の自治体が出品している返礼品を選んでポイントと交換します。

ふるぽポイントで寄付や返礼品の交換を行う方法

ふるぽのサイトからふるぽポイントを導入している自治体を探すか、たまたま気になった自治体がふるぽポイントを導入していた場合など、ふるぽポイントを使って寄付や返礼品の交換を行う方法について説明していきます。ただし、自治体によって制度や申し込み画面の入力欄などが変わっていることがありますので、正確な情報は必ずご自身でご確認ください。

1、寄付を行う

ふるさと納税の寄付は、ふるぽではなく、ふるさとチョイスのサイトから行います。ふるぽのサイトで気になる自治体や返礼品を見つけた場合には、「お申込みフォームはこちら」というボタンをクリックすると、ふるさとチョイスの寄付申し込み画面が表示されます。または、直接ふるさとチョイスのサイトにつないで、自治体や返礼品の名前などで検索して寄付の申し込み画面を表示しても問題ありません。

ふるぽポイントの寄付金額の入力

寄付金額の入力欄には、通常の寄付と同じように「10000」円とか「20000」円という数字を入力します。もしも、自分が欲しい返礼品があらかじめ決まっている場合には、その返礼品を交換するために必要となるポイント分の金額を入力しましょう。また、既にポイントを持っていて追加のポイントが欲しい場合も同じです。

ふるぽポイントの支払い方法の入力

分かりにくいのがお支払い方法の選択です。ふるぽポイントには「ポイント即時発行」という仕組みがあります。これを利用すると、寄付が完了した後に、マイページへログインするためのIDとパスワードがすぐに送られてきて、そのまま保有しているポイントを返礼品と交換できます。即時発行ではない場合、後述するように返礼品の交換はすぐにはできなくなります。

そして、即時発行を利用する場合には、お支払い方法で「クレジットカード決済」を選択する必要があります。即時発行を利用しない場合には、銀行振込や郵便振替など自治体が用意している決済方法から好きなものを選べます。

なお、寄付者の都合で即時発行ができるわけではなく、大前提として自治体が即時発行の制度を採用していないと使えません。ふるぽのサイトでは、自治体の個別ページに即時発行の有無について記載されているので確認をしてみてください。

ふるぽポイントのカタログ選択

もう一つ分かりにくい入力欄がカタログの送付です。カタログとは、返礼品の一覧が掲載された冊子のことです。カタログの送付で「必要」を選ぶと、およそ2週間から1ヶ月後にカタログや返信用はがきが送られてきます。カタログを見ながら保有するポイントの範囲内で欲しい返礼品を決めて、返信用はがきにそれを記載して郵送すれば、後日返礼品が届きます。

ポイントの即時発行ができる自治体で「クレジットカード決済」を選んだ場合には、返信用はがきではなく、ふるぽのサイトから返礼品の交換を行いますので、カタログの送付は「不要」を選ぶ必要があります。クレジットカード決済以外を選んだ場合にはポイントの即時発行ができないので、カタログの送付は「必要」にしなければいけません。また、ポイントの即時発行が自治体としてできない場合には、必ずカタログが送られてきますので、カタログの送付が必要かどうか選択する入力欄は存在しないと思います。

期間限定の人気商品はカタログではなくてふるぽやふるさとチョイスのサイトにしか掲載されませんので、クレジットカードを持っていて即時発行が利用できる場合には、わざわざカタログから注文するメリットはないでしょう。

2、ふるぽのIDとパスワードを入手する

ポイントの即時発行ができる自治体で、なおかつクレジットカード決済とカタログの送付を「不要」にした場合には、「Yahoo!公金支払い」にて決済が完了してから5分から30分ほど経つと、ふるぽのマイページへログインするためのIDとパスワードがメールアドレスに送付されます。

ポイントの即時発行ができない自治体やカタログの送付を「必要」にした場合には、2週間から1ヶ月程度経つと、カタログと返信用はがき、そしてふるぽのIDとパスワードが郵送にて送られてきます。カタログを見て返信用はがきで返礼品と交換する場合にはふるぽのIDは不要ですが、IDとパスワードを使ってふるぽのサイトからでも返礼品の交換ができます。

3、ふるぽポイントを返礼品と交換する

即時発行ではなくてカタログを見て返礼品と交換する場合には、返信用はがきに欲しい返礼品を記載して郵送すれば、後日それが届きます。ふるぽのサイト経由で返礼品と交換する場合、メールまたは郵送にて入手したふるぽのIDとパスワードを使ってマイページへログインします。すると、自分が保有しているポイント数や寄付した先の返礼品の一覧が表示されますので、そこから交換したい返礼品を選択します。

ふるぽの返礼品交換方法

欲しい返礼品が決まったら、「この内容で申し込む」をクリックすれば申し込みフォームが開きます。申し込みフォームでは、返礼品の送り先が入力できますので、実家など寄付者本人以外の住所へ発送することも可能です。申し込みが完了すれば、後日返礼品が届きます。

チョイスポイントで寄付や返礼品の交換を行う方法

次に、チョイスポイントを使ったふるさと納税の流れを説明していきます。なお、チョイスポイントについては今のところ採用している自治体が少ないので、関係ない人は読み飛ばしても構いません。

1、寄付を行う

まずは、ふるさとチョイスの無料会員登録を行い、マイページへログインします。その状態で、チョイスポイントを採用している自治体の中から何らかの返礼品を選び、ふるさと納税の申し込みフォームを開きます。

チョイスポイントのお支払い方法の入力

ふるぽポイントとの大きな違いは、即時発行という概念が存在しません。チョイスポイントの場合には、ポイント制以外のふるさと納税と同様に、寄付の申し込みをする際に返礼品を選択できます。つまり、一律どの自治体でもポイントはすぐに利用できるのです。もちろん、ポイント制なので、とりあえず寄付だけしてポイントを貯めることも可能です。

お支払い方法は、自治体が提供しているものの中から好きな方法を選んでください。ただし、返礼品の発送は入金確認が終了してから行われるため、クレジットカードを持っていてすぐにでも返礼品が欲しい場合には、クレジットカード決済を選ぶと返礼品の到着が最も早くなります。

チョイスポイントの寄付金額の入力

寄付金額を入力すると、それに対応するポイントが表示されます。上の自治体の例では、1万円の寄付で30ポイントを獲得できます。寄付の申し込みが完了すれば、ふるさとチョイスのマイページに保有しているポイント数が表示されるようになります。なお、チョイスポイントの場合にはふるさとチョイスのサイト内で返礼品の交換を行うことになりますので、基本的にカタログの送付はありません。

2、チョイスポイントを返礼品と交換する

返礼品と交換する場合には、ふるさとチョイスにログインした状態で、寄付した自治体の中から欲しい返礼品を選びます。その後、申し込みフォームを開き、送り先などの必要事項を入力していきます。既に持っているポイントを返礼品と交換するだけなので、寄付金額の入力欄には「0」を入力します。お支払い方法に関しては自治体によって多少異なりますが、「ポイント交換のみ」を選んだり、「選択してください」という未選択のままで良いケースもあります。申し込みが完了すれば、後日返礼品が届きます。

上の説明では「寄付の申し込み&ポイントの獲得」と「返礼品の交換」という2段階に分けたケースを考えましたが、先述したように、チョイスポイントの場合には寄付と同時に返礼品を選ぶこともできます。その際は、寄付金額の入力欄には「10000」円とか寄付したい金額を入力し、それに対応するポイントの範囲内で、同じ画面から返礼品も選んで申し込みをすれば、決済の確認完了後に返礼品が届きます。

まとめ

今回は、ふるさと納税におけるポイント制について説明してきました。ポイント制のメリットや注意点などの基礎的な内容から始まり、実際にふるぽなどのポイントを使って寄付や返礼品の交換を行う手順まで、知っておいてほしいと思うことは一通り全て書いてきました。ふるぽポイントとチョイスポイントという2種類のポイント制が存在し、しかも即時発行の有無に応じて決済方法やカタログの送付が異なっていたりで、正直かなり分かりにくい制度だと思います。また、自治体によって微妙に制度が異なるところも理解を難しくさせています。しかし、ポイント制は上手く使えばとても役立つサービスなので、積極的に利用してみることをおすすめします。

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