大分県の別府駅からバスに乗って「高崎山自然動物園」と「うみたまご」を観光しました。この2つは大分県の観光スポットの中でも子供がいる家族連れに人気があり、別府駅や大分駅などからのアクセスも良いです。この記事では、私が撮影した写真と共に、見所やお得な割引チケットなどを紹介しています。
高崎山自然動物園とは
高崎山自然動物園は、大分県大分市にあるサルの動物園です。高崎山に生息するサルに長い年月をかけて餌付けを行い、野生のサルを間近で見ることができます。
高崎山には古くから野生のサルが住んでいました。それらのサルに毎日リンゴやサツマイモをまいて餌付けを行い、昭和28年にサル寄せに成功します。それ以来サルの数は増えていき、現在は世界最大のサルの群れを楽しめます。
8時30分~17時00分 (最終入園は16時30分)
年中無休
高校生以上の大人:510円、中学生・小学生:250円、幼稚園以下:無料
別府駅で割引チケットをゲット
高崎山自然動物園のすぐ近くには「うみたまご」という水族館があり、時間がある人は両方行くのがおすすめです。うみたまごのホームページを見ると、うみたまごと高崎山のセット券は販売していないと記載されています。
しかし、現時点では「モンキー・マリーンチケット」という割引チケット(上の写真)が存在します。これは、高崎山自然動物園の入園料、うみたまごの入館料、別府市内や大分市内からの往復バス料金が全てセットになったチケットで、料金は税込み2450円です。
モンキー・マリーンチケットの販売場所は、別府市では別府駅構内の総合観光案内所、トキハ別府店1F 、別府交通センター、大分市では新川バスセンター、大分駅前バスセンターです。
モンキー・マリーンチケットを使うべきか
モンキー・マリーンチケットを使わない場合、大人の場合で考えると高崎山自然動物園は510円、うみたまごは2200円、別府駅からバスに乗る場合は往復480円です。全部では3190円となってチケットを使うと740円の割引になります。結構な金額が割引されるため、利用しないのは非常にもったいないです。
仮にうみたまごにしか行かない場合でも、入館料と往復バスの運賃で2680円となるため、チケットを使った方が安くなります。また、バスを使わずに車で行く場合にも、うみたまごと高崎山の両方に行く場合は合計で2710円になるので、チケットを使った方が安いです。
ただし、モンキー・マリーンチケットにはおそらく子供料金がないため、子供がいる場合はチケットを使わない方が安い可能性があります。例えば、小学生の場合、高崎山が250円、うみたまごが1100円なので、チケットでは大幅に損をしてしまいます。大人の分だけモンキー・マリーンチケットを購入して、子供は通常の子供料金を利用した方が良いかもしれません。
高崎山自然動物園の行き方
別府駅から高崎山自然動物園に行く場合、別府駅の東口の5番乗り場から大分駅行きのバスに乗車して、「高崎山」バス停で下車します。乗車時間は約16分で、モンキー・マリーンチケットを使う場合は降りる際に「大分交通バス乗車券(往)」を切り取って運賃箱に投入します。
なお、高崎山から別府駅に帰る場合は、「高崎山」バス停から鉄輪温泉行きのバスに乗車して、「別府駅前」バス停で下車します。
別府駅には東口と西口の両方にバス乗り場があります。高崎山自然動物園に行く場合は東口のバス停から乗ってください。バス乗り場が分からなかったり、モンキー・マリンーチケットを購入する場合には、別府駅構内の観光案内所に行くと親切に対応してくれました。
高崎山バス停で下車すると、目の前が「うみたまご」になります。高崎山自然動物園は大きな道路を挟んだ反対側にあるので、上の写真に写っている歩道橋を使って高崎山の方向へ移動します。
歩道橋へ直接行くこともできますが、その前に立ち寄りたいのが上の写真の「おさる館」です。1階には「おさる茶屋」というレストランやサルのグッズを中心に扱うお土産売り場があります。2階に上がると、高崎山のサルについて解説するパネルが展示されています。高崎山自然動物園に行く前にここで事前知識を得ておくと、より楽しめると思います。
また、おさる館の2階には現在のサルの出現状況が掲載されていました。高崎山自然動物園は一般的な動物園のようにサルをゲージで囲っていません。野生のサルを餌付けしているので、時間帯によってサルがいるかどうか変わります。
無駄足にならないように、おさる館でサルの出現状況を確認してから高崎山自然動物園に向かうと効率が良いでしょう。
おさる館の2階から外に出ると、高崎山自然動物園につながる歩道橋があります。ここから高崎山自然動物園までは徒歩で約2分です。
歩道橋を使って端まで来たら、エレベーターで下に降ります。
そして、高架下をくぐると高崎山自然動物園に到着します。
高崎山自然動物園とうみたまごのどちらを先に行くか
高崎山自然動物園とうみたまごは徒歩で行けるほど近くにあるので両方に行くのがおすすめです。別府駅から向かう場合には、うみたまごの目の前にある高崎山バス停で下車しますが、帰りのバスは歩道橋を渡った反対車線のバス停(上の赤枠)から乗ります。
そのため、先に高崎山自然動物園に行く場合、歩道橋を使って高崎山自然動物園に行き、終わったら歩道橋でうみたまごに戻り、帰るときは再び歩道橋で帰りのバス乗り場に向かうという感じで、歩道橋を3回渡ることになります。あまり歩きたくない方は、最初にうみたまごに行けば、歩道橋を1回渡るだけで済みます。
しかし、観光の所要時間としてはうみたまごの方が断然長く、見るところがたくさんあります。個人的には、多少歩く距離が増えたとしても先に高崎山自然動物園に行って、後でゆっくりとうみたまごを楽しむのが良いと思います。
※別府駅ではなく大分駅から行く場合はこれと逆になるので、高崎山自然動物園⇒うみたまごという順で観光すれば、歩道橋を渡るのが1回で済みます。
高崎山自然動物園の様子
上の写真が高崎山自然動物園の入り口です。モンキー・マリーンチケットがある人はスタッフに渡して、チケットがない人は購入します。
このとき、スタッフから「さるっこレール」というモノレールを使うか、徒歩で行くか聞かれます。というのも、サルがいる広場は山の中腹にあるからです。モノレールの料金は片道でも往復でも100円です。そのため、行きは大丈夫でも帰りは疲れてモノレールを使う可能性がある場合は、行きからモノレールを使った方が得です。
徒歩を選ぶ場合は、左側の「うさぎさんコース」と右側の「かめさんコース」の2種類があります。うさぎさんコースは直線で距離は短いですが、その分坂道が急になっています。雨天時は滑りやすいため、うさぎさんコースは利用できません。一方でかめさんコースは、少し迂回しながら緩やかな坂道になっています。
私はかめさんコースを選びました。入り口からサル寄せ場までは徒歩で約5分から10分です。初代ボスザルの像があったり、途中でサルを一匹だけ見かけたりしましたが、それ以外に特に見所はありません。モノレールの料金や待ち時間がもったいない人以外は、徒歩で行くメリットはないでしょう。モノレールであれば、別府湾の景色もきれいそうでした。私が行ったときは、私以外の全員がモノレールを利用していました。
上の写真がサル寄せ場です。ここで30分に1回、スタッフが小麦の粒をエサとして与えます。
エサの時間以外は、サルは自由に散らばって好き勝手しています。特に毛づくろいをしているサルが多いようでした。
私が行ったときはちょうど赤ちゃんザルが生まれた時期で、小さくて可愛いサルがたくさんいました。
子供のサルは遊具やプールを使って楽しそうに遊んでいます。
エサの時間が近づくと、毛づくろいや遊びを止めてサルが自然と寄せ場に集まってきます。通常は小麦のエサですが、各群れに対して1日1回だけ芋のエサが与えられます。芋のエサのときは、上の写真のように非常に多くのサルが集まってきました。エサを与えながら、スタッフがマイクでサルについて説明してくれます。
スタッフに確認したところ、高崎山自然動物園は撮影が可能です。エサやりの瞬間はまさに絶好のシャッターチャンスです。
高崎山自然動物園の名物に「サルの股くぐり」というジンクスがあります。エサの時間以外はサルはリラックスしていますが、エサの時間は動きが活発になって、足を広げているとサルが通り抜けることがあります。サルが通れば通るだけ幸せになると話していました。ただし、私が行ったときはあまり足の下を通らず、エサをまいてから10分くらいで動きが止まっていました。
サル寄せ場には動物園のようなゲージがないので、本当に色々な場所でサルがリラックスしています。
トイレや鐘の下など、普通の動物園では考えられないような場所でサルを見学できます。
高崎山自然動物園の一番の魅力は、サルとの距離が近いことです。そこら中にサルがいるので、触ろうと思えば簡単に触れる距離にサルがいます。親ザルと赤ちゃんザルが一緒にいる様子も間近でたっぷりと堪能できました。ただし、注意して下を見ていないと、サルを踏んづけてしまいそうでした。
サルとの距離が近い分、楽しく過ごすために以下のルールが定められています。
2、サルの目を見つめないこと
3、サルをびっくりさせないこと
4、サルをからかわないこと
5、サルに食べ物を与えないこと
私が特に気をつけたのは「2、サルの目を見つめないこと」です。サルを撮影するときは、少し離れた場所から時間をかけずに撮影を終わらせました。立っているとすぐ近くをサルが通るので引っかかれたりしないか心配でしたが、サルに襲われたり、ぶつかったりすることは一度もありませんでした。ただし、小さい子供はサルとの距離が近すぎて少し怖いかもしれません。
高崎山のサルは群れで行動しています。以前はA群からC群まで3つの群れがありましたが、A群のサルはC群との争いによって2002年6月を最後に現れなくなりました。私が行ったときは、C群の534頭のサルが来ていました。
現在はB群とC群が午前と午後で交代してサル寄せ場を利用しています。私は12時頃に行ったので、ちょうどB群が高崎山の山頂からサル寄せ場に降りてくるところを見れました。
夏は暑いので、エサやりの時間までは冷房のついた休憩所で休めます。サル寄せ場はそんなに広くはなく、高崎山自然動物園の所要時間としては1時間くらいです。夏休みの平日に行きましたが、そんなに混雑していませんでした。客層は子供がいる家族連れが多かったです。
うみたまごとは
うみたまごは、大分県大分市にある水族館です。高崎山自然動物園からは徒歩で約5分です。
3月~10月:9時~18時、11月~2月:9時~17時
年中無休 (ただし、メンテナンスのための休館あり)
高校生以上の大人:2200円、小・中学生:1100円、4才以上の幼児:700円、3才以下:無料 ※WEBチケットの割引あり
うみたまごの行き方
高崎山自然動物園の行き方と同じです。別府駅から高崎山自然動物園に行く場合、別府駅の東口の5番乗り場から大分駅行きのバスに乗車して、「高崎山」バス停で下車します。バスを降りると、目の前がうみたまごです。
うみたまごの見所
これまで全国の様々な水族館を見てきましたが、うみたまごの館内はそれほど広くはなく、魚の種類に関しても標準的だと思います。川の魚、海の魚、熱帯の魚、深海魚など、一般的な水族館と同じような魚が展示されています。
最近の水族館は、ライトなどを使っておしゃれに演出して、デートに人気のスポットもあります。その点、うみたまごは展示の仕方がシンプルで、派手な演出はありません。純粋に魚を見て楽しむようになっています。
チンアナゴやクラゲといった若い人に人気のありそうな定番の展示もあります。
そんなうみたまごの特徴は、ショーが充実していることです。ただ魚を展示して終わりではなく、スタッフが直接お客さんとコミュニケーションを取りながら魚の魅力を伝える水族館になっています。
そのため、水族館に入ったらまず最初にショーのスケジュールを確認して、どれを見に行くかチェックするのがおすすめです。館内がそこまで広くはないため、ショーの合間に魚の展示を見て、ショーの開始時間が近くなったらショーの場所へ移動することも難しくはありません。
「うみたまパフォーマンス」というショーでは、コツメカワウソ、モモイロペリカン、セイウチなどが約20分間のパフォーマンスをしてくれます。
中でも一番盛り上がっていたのが、巨大なセイウチのコミカルで可愛らしい動きです。
お腹周りが太ってきたということで、セイウチが腹筋をする様子は初めて見ました。その他にも、観客席から希望者を選んでセイウチとキスをしたり、口にホースの水を含んで観客席に吹き出したりと、セイウチが大活躍していました。
しかも、ショーが終わった後にはセイウチに誰でも触れる時間がありました。私もせっかくなので、人生で初めてセイウチに触ってきました。
上の写真は、水族館では定番のイルカショーです。夏休みの平日に行きましたが、大勢の観光客でイルカショーの周りは満席でした。観客席が階段状になっていないところがあるので、前に大人の男性が立ったりするとショーが見えません。「ショーが見えない」という声がちらほら聞こえていたので、前列で見たい人は30分くらい前から待機する人気ぶりでした。
イルカがヒレでボールを挟んで取ってきたり
口に輪っかをかけて取ってきたり
豪快なジャンプをしたりして会場を盛り上げます。イルカショーの時間は約15分、ちょうど良いサイズでまとめられていました。
イルカがプールの水を観客席に向かってかける演出もありました。観客席とプールの距離が近いので、前列の人は濡れていました。水をよけるためのシートやタオルが用意されていました。
上の写真は「大回遊水槽のおさかな解説」というイベントです。約90種類の魚が泳いでいる巨大な水槽の前で、サメやエイなどにエサをあげる様子を観察できます。海藻を食べる魚にレタスをあげていたのが驚きでした。
また、期間限定で「グロ生物・史上最恐ふれあいコーナー」という体験型のイベントを開催していました。サソリやオオヤスデなど、撮影するのもためらうほど本当に気持ちが悪い生物を観察できます。子供たちが手袋をしてオオヤスデを手に乗せていました。
他にも、ヒトデに触れるタッチプールは多くの子供たちでにぎわっていました。このように、魚との距離が近いのがうみたまごの良いところです。
「あそびーち」は、イルカが泳いでいるプールの横に砂浜を作り、子供たちが水遊びをできます。触ったりできるのかと思っていましたが、特にそうしたことはなく、単純にイルカを眺めながら遊べるエリアでした。夏休みだったので非常に暑く、あそびーちではかき氷を販売していました。
うみたまごの混雑状況と所要時間
夏休みの平日でしたが、それなりに混んでいました。ショーに関しては、うみたまパフォーマンスは観客席が階段状になっているので立ち見でも問題なく見えましたが、イルカショーは早めに行かないと見えないくらいでした。ショー以外は特に不満もなく見学ができる混雑具合でした。平日でこれだと、夏休みの休日は非常に混む可能性があります。
所要時間としては約2時間です。ショーを見なければ、すぐに館内を一周できます。ショーは「うみたまパフォーマンス」と「イルカショー」は最低でも見た方が良いと思います。
うみたまごのイマイチな点
うみたまごの良くない点を挙げるとすれば、料金が少し高いところです。モンキー・マリーンチケットやWEBチケットを知らないと、結構な金額になってしまいます。また、食事ができるところが多くはなく、値段も高めです。フードコートとレストランがありますが、ランチは別府駅の周辺などで食べるのもありだと思います。
周辺の観光スポット
大分県に旅行に行くなら、別府の地獄めぐりは外せません。うみたまごから地獄めぐりまで行く路線バスもあります。
2泊3日の旅行など日程に余裕がある場合は、別府からバスに1時間ほど乗って湯布院を観光するのもおすすめです。
大分県のホテルや旅館
私が大分県に旅行をしたときに宿泊したホテルなどは、以下の記事に詳しく書いているので参考にしてください。
終わりに
今回は、大分県の高崎山自然動物園とうみたまごに旅行をしました。この2つは徒歩圏内にあるため、全く異なる観光スポットを1日で両方楽しめるのは素晴らしいです。どちらも面白く、特に子供がいる家族であれば充実した1日が過ごせると思います。