静岡県の駿河湾に面している沼津港には美味しい海鮮料理のお店が立ち並び、観光スポットとして非常に人気です。また、沼津から電車で一駅の三島には、商売繁盛などにご利益がある三嶋大社があります。今回は、沼津と三島を観光して熱海の温泉に宿泊する旅行をしました。写真や感想を掲載しているので参考にしてください。
沼津港とは
沼津港は、静岡県沼津市にある駿河湾に面する港です。アクセスが良く、最寄り駅のJR東海道線「沼津駅」南口から伊豆箱根バスに乗って約14分、「沼津港」バス停で下車をすれば到着です。
沼津港は全国でも有数の水揚げ量を誇り、駿河湾で獲れた新鮮な魚介類を提供する飲食店が近くには40店舗ほどあります。美味しい海鮮丼や寿司を求めて、全国から多くの観光客が訪れています。
沼津の名物といえば干物です。沼津港には干物を販売するお土産屋が数多くあり、歩いていると店頭で干物を作っている様子が目に入ります。
沼津港で子供から大人まで人気なのが「沼津港深海水族館」です。全国でも珍しい深海魚にテーマを絞った水族館で、非常に貴重なシーラカンスの展示などを見られます。
津波を防ぐために設置された日本最大級の水門、沼津港大型展望水門「びゅうお」の展望室からは、駿河湾や富士山を一望できます。このように、美味しい海鮮料理を食べたり、干物をお土産に買ったり、水族館に行ったり、駿河湾を眺めたりするのが、沼津港観光の楽しみ方です。
沼津・静岡の旅行のモデルコース
沼津の旅行を計画している方に向けて、私が沼津に行ったときの旅程を参考として紹介します。
沼津港深海水族館
沼津港深海水族館は、全国的にも珍しい深海魚をテーマにした水族館です。館内には約60種1500匹の深海生物を展示しています。
場所は沼津港の「港八十三番地」というショッピングエリアの中にあります。港八十三番地には、回転寿司、海鮮丼、浜焼き、深海魚バーガーなど、沼津らしい食事処が並んでいるので、深海水族館に行ったときのランチやディナーにも便利です。
10時00分~18時00分 (夏期・冬期などは変動あり)
年中無休
高校生以上の大人:1600円、中学生・小学生:800円、幼児:400円
私は年末の平日に行きましたが、入り口付近の展示で少しだけ行列になっていました。沼津港深海水族館では、深海魚を見るだけではなく、上の写真のように解説にも力を入れています。例えば、ヒカリキンメダイなどの深海魚が発光する理由は、エサをおびき寄せたり、敵を驚かせたり、仲間とのコミュニケーションで使われるそうです。
展示内容は、深海の生物、駿河湾の生物、少し変わった生物などがあり、珍しいものでは「透明骨格標本」もありました。上の写真のように、アンモナイトやメガロドンなどの古代生物の展示、他には可愛いぬいぐるみで人気の「メンダコ」もいました。
年末に行ったからか、お年玉のような演出もあって楽しめました。館内はそれほど広くはなく、所要時間は1時間ほどです。
沼津港深海水族館の一番の見所はシーラカンスの展示です。シーラカンスは「生きた化石」と呼ばれるように、3億5000万年前から姿が変わっていない魚です。絶滅したと思われていましたが、現在はアフリカやインドネシアで見つかっています。沼津港深海水族館では、正式な展示許可を得たシーラカンスの全体標本、剥製3体、冷凍保存2体を常設展示しています。レプリカではなく、全てが本物です。
シーラカンスはワシントン条約で絶滅のおそれのある種に指定され、シーラカンスを見られる水族館は世界中でも多くはありません。しかも、冷凍保存されている標本は世界的にも希少です。冷凍保存されているシーラカンスは、アフリカのコモロ諸島で捕獲されたもの。マイナス20度の特殊な冷凍室で、ウロコや筋肉などの変質を最小限に抑えています。様々な角度からリアルなシーラカンスを観察できます。
冷凍保存のシーラカンスの前では、「シーラカンス解説」というイベントが1日に何回かあります。スタッフの方が分かりやすく解説してくれるので、時間を合わせて絶対に見た方が良いです。
全長177センチ、体重85キロのシーラカンスの魚拓も展示されていました。
魚がし鮨
沼津港のランチ1軒目は「魚がし鮨」で食べました。魚がし鮨は静岡県に30店舗、県外や海外にも店を構える人気店です。12時頃に店に一人で行くと、広めのテーブルに案内されました。このお店は回転寿司ではなく、タッチパネルの機械を使って注文します。
メニューは、握り寿司が中心で、海鮮丼は少ないです。握り寿司のセットメニューは種類が多く、2貫から好きなネタを単品で注文することもできます。また、平日の11時から14時にはお得なランチメニューもあります。
私は様々なネタを食べたかったので3種握りを注文していきました。上の写真は、大トロ、中トロ、上赤身がセットになった「特上まぐろ3種」です。少し値段は高かったですが、新鮮でとても美味しかったです。
次は、ずわいがに、いくら、サーモンがセットになった「北海3種」です。どれも好きなネタなので、個人的に嬉しい組み合わせです。
こちらは、その日の朝に獲れた地元の魚を集めた「朝獲れ3種」です。
最後は「炙り3種」を注文しました。魚がし鮨の特徴は、ネタが大きいことです。チェーン店の回転寿司とは比較にならないほどネタが大きく、満足感があります。お会計は、全部で3千円近くの値段でした。決して安くはありませんが、どれも美味しかったので行って良かったです。
魚河岸 丸天
沼津に数ある海鮮料理のお店の中でも、一際人気なのが「魚河岸 丸天」です。現在は沼津港だけで2店舗、静岡県全体では4店舗もあることから、その人気ぶりが分かります。
私は沼津港にある「魚河岸丸天 みなと店」で2軒目のランチを食べました。予約せずに行ったところ、13時を過ぎていたのですぐに席に案内されましたが、周りは満席に近かったです。
私が注文したのは「丸天丼 (1560円)」です。マグロ、サーモン、ブリ、生シラスなど、8種類の刺身がご飯の上にのっています。とても美味しくて、ボリュームもありました。
丸天では、海鮮丼の他にはタワーのように巨大な「海鮮かき揚げ丼」が有名です。私の周りでも海鮮かき揚げ丼を食べている人を見かけました。私は飽きそうだと思ったので注文しませんでしたが、みんなでシェアしたりすれば美味しく食べられると思います。
三嶋大社
三嶋大社に行くには、沼津駅から電車に乗って約5分の三島駅が最寄り駅です。電車を降りたら、三嶋大社までは徒歩で約15分です。上の写真のような水路わきの歩道を歩いていきます。
水路は水が綺麗で可愛いカモがたくさん泳いでいました。
三嶋大社に到着です。
神池(しんち)に浮かぶ厳島神社(いつくしまじんじゃ)です。安産や芸能上達の信仰があります。
三島市の文化財に指定されている総門です。立派な注連縄(しめなわ)がつけられています。年末に行ったので、初詣の参拝経路など正月の準備がされていました。
様々な神事や奉納行事が行われる舞殿(ぶでん)です。
舞殿の後ろには本殿があります。境内はそれほど広くはなく、参拝の所要時間は20分ほどです。
こちらが国指定重要文化財に指定されている本殿です。精緻な彫刻が飾られ、渋くてかっこいい外観です。三嶋大社は福徳の神様が祀られており、商売繁盛などのご利益があります。
三嶋大社の社殿は、神様を安置する本殿、二礼二拍手一礼で参拝を行う拝殿(はいでん)、それらをつなぐ幣殿(へいでん)という3つの建物で構成されています。
福太郎本舗
参拝を終えたら、境内の福太郎本舗に立ち寄ってみてください。
ここでは、福太郎餅という和菓子とお茶のセット(200円)が人気です。福太郎餅は、こしあんがついたヨモギ餅です。見た目が可愛く、値段は手頃で美味しいです。本当は店内で食べずにお土産に持ち帰りたかったのですが、聞いたら福太郎餅は12個入りのセットしか販売していなくて、少量では持ち帰れなかったので、店内で座って食べました。
熱海温泉の旅館やホテルに宿泊
沼津や三島には安いビジネスホテルが集中しています。また、三島駅から電車に13分ほど乗れば熱海駅に到着します。熱海は全国でも有名な温泉地で、老舗の旅館やホテルが多くあります。
私は「熱海ニューフジヤホテル」に2回泊まったことがあります。1万円ほどの値段で朝食と夕食のバイキングがつき、大浴場、サウナ、展望露天風呂などに入れます。バイキングは味はそこそこですが、寿司や天ぷら、カニなど種類が驚くほど多く、ソフトドリンクとアルコールが飲み放題です。ちなみに、熱海ニューフジヤホテルは家族や友達と一緒に来ている方が多いですが、一人で来ている人もちらほらいました。
旅行のお金を節約したい方は沼津や三島のビジネスホテル、温泉でゆっくりしたい方は熱海に泊まると良いでしょう。
終わりに
今回の旅行では静岡県の沼津や三島を観光しました。これまでにも、河津桜を見たり、伊東で絶景を楽しんだりと、静岡県には何度が来たことがありました。これで沼津と三島の良さも知れて、さらに静岡県が好きになりました。静岡県は東京や神奈川など関東地方からも行きやすく、長期休暇ではない普通の土日とかに、1泊2日の旅行でも十分に楽しめます。沼津にはまだ行けてない海鮮料理のお店がたくさんあるので、またいつか訪問したいです。