土手を覆い尽くす無数の彼岸花、権現堂堤の曼珠沙華を見に行きました

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桜の名所として全国的に有名な幸手市の権現堂堤ですが、秋には彼岸花の名所へと変わります。土手の斜面には終わりが見えないほど遠くまで彼岸花が群生し、その数は約300万本にも到達します。今回は、権現堂堤の彼岸花を見に行ってきました。

目次

権現堂公園の曼珠沙華まつりとは

秋の季節になると、埼玉県幸手市の権現堂堤(ごんげんどうつつみ)に約300万本の彼岸花(別名は曼珠沙華)が咲きます。権現堂堤とは権現堂川のために作られた堤防で、現在はその周辺一帯が権現堂公園として整備されています。

権現堂堤は春の季節に桜と菜の花が見られる名所として有名で、そのことから「権現堂桜堤」とも呼ばれています。春の時期以外にも、夏にはあじさい、秋には彼岸花といったように、1年を通して四季折々の美しい花を見ることができます。

曼珠沙華まつりの開催期間は2016年9月10日〜10月2日です。無料で自由に入れる場所なので、鑑賞できる時間帯の制限はなく、見頃の時期以外でも良いという人は開催期間の前後でも行くことは可能です。開花状況については、幸手市観光協会のホームページで随時更新されています。

曼珠沙華まつりへの交通アクセス
東武日光線「幸手」駅から「五霞町役場」行きのバスに乗って約10分です。「権現堂」バス停で下車すると、徒歩1分ほどで権現堂堤の入り口に到着します。バスの運賃は片道180円です。バスは1時間に1本くらいの頻度でしか運行していないので、幸手市観光協会のホームページで発着時刻を調べてから行きましょう。運行本数が少ないので混雑していることを覚悟していましたが、私が行った平日の昼過ぎにはバスの乗車率は3割程度で、余裕で座って乗ることができました。また、帰りのバス停には待合場所がなく、道路の白線の外側で待つことになります。体のすれすれを車が通る危険な場所になりますので、バスが到着する数分前になってから停留所に行った方が良いです。ちなみに、徒歩で行く場合には30分以上かかるので注意してください。

権現堂公園の曼珠沙華まつりの様子

9月30日の平日に曼珠沙華まつりへ行ってきました。幸手駅から10分ほどバスに乗り、14時頃に権現堂堤に到着です。

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少し看板が汚れていますが、ここが権現堂堤のスタート地点です。

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彼岸花は権現堂堤の片側斜面に多く咲いています。鑑賞の仕方は、土手の上を歩いて眺める方法と、土手の下にある道から斜面の彼岸花を見上げる方法があります。行きは下から帰りは上からといった感じで両方試してもらえれば良いですが、やはり土手の下から見た方が綺麗だと思います。

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巾着田の曼珠沙華まつりとは異なり、彼岸花が斜面に咲いています。そのため、立体感があって圧倒されるような美しさがあります。

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はるか遠くまで、途切れることなく彼岸花が群生しています。これだけの数をボランティアの方が協力して植えたというのですから驚きですね。

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開花状況としては、だいぶ見頃を過ぎていて3割くらいは枯れていました。写真だと分かり難いと思いますが、実際に近くで見ると赤色がやや薄くなっている花が目立ちます。幸手市観光協会が発表している情報では「見頃できれいに見られる」と書かれていたので、やはり実際に行った人のブログやツイッターも参考にした方が良さそうです。

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土手沿いを歩いて中間ほどの位置に咲いている彼岸花は、比較的枯れていなくて綺麗でした。ここで写真を撮影している人が多くいました。

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白い彼岸花も発見しました。

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彼岸花は約1キロ、片道20分ほどの距離を咲いています。こんな素敵な場所を散歩できるなんて最高の気分です。土手の上ではジョギングをしている人を見かけ、人それぞれ異なるやり方で彼岸花を楽しんでいるようでした。

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休憩所

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権現堂堤の中間あたりで駐車場の隣には、広場の中にちょっとした休憩所が設置されています。テーブルと椅子が置いてあって休んでいる人が結構いました。トイレもこの休憩所の近くにあります。また、ここら辺は道が広くなっているので、車椅子に乗って彼岸花を眺めている年配の方が大勢来ていました。

峠の茶屋

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休憩所のすぐ近くには「峠の茶屋」という食事処があります。権現堂堤には食事ができる店がここしかないので比較的混んでいました。それでも、店の隣や奥側にも席がたくさんありますので、半分くらいは座れる場所が余っていたと思います。なお、峠の茶屋の隣には喫煙所がありました。

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メニューは、各種飲み物の他に巨峰味とバニラ味のソフトクリームが売られています。私は食べませんでしたが、ソフトクリームは人気のようでした。また、せんべいや栗を使った和菓子など、お土産も少しだけ販売しています。パンは160円くらいの値段のものが5種類ほど置いてありました。15時頃に行きましたが、パンはまだ売れ切れていませんでした。

ヤギ小屋

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彼岸花が咲いている方と反対側の斜面から少し歩くとヤギ小屋があります。品種は「ヤクシマヤギ」で、全部で7頭飼育しているそうです。おとなしい性格で人間に慣れており、柵の近くに行くと寄ってきます。午前10時〜午後4時まで放牧しているので行ってみてください。

駐車場

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桜まつりの期間以外は、駐車場は幸手市北公民館の近くにある場所のみ使用できます。曼珠沙華まつりの期間は駐車料金が無料です。私が行ったときには満車ではなく、まだ余裕があるようでした。

農産物直売所さくらファーム

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彼岸花を眺めながら歩いていると、「さくらファーム」という農産物直売所が見えてきます。ここでは、地元埼玉の農家が作った野菜や果物、米などが色々と販売されており、彼岸花も少し売っていました。農産物直売所と聞くと閑散としているイメージがありますが、ここはかなり多くの人が買い物に来ていて賑わっていました。権現堂堤からすぐ近くにありますので行ってみてください。

所要時間

飲食店などが出店しているわけではなく、ただ土手に沿って彼岸花が咲いているだけなので、そんなに時間はかかりません。片道は20分ほどの距離なので、折り返してスタート地点に戻ってくるまで1時間もあれば十分です。ただし、峠の茶屋などで休憩すればその分だけ時間が必要になります。

混雑状況

とても空いています。ただし、平日でしかも見頃時期を少し過ぎていたことも影響していると思います。

巾着田の曼珠沙華との比較

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埼玉県内には、彼岸花の名所として幸手市の他に日高市の巾着田があります。二つを比較すると、大きく異なる点は巾着田の彼岸花は平地に咲いていますが、権現堂堤の場合は斜面に咲いています。また、巾着田の場合には権現堂堤と違って多くの飲食店や物産展が出店して賑わいますが、入場が有料ですし、来場客が多くてかなり混雑します。見頃時期に行けば、どちらも美しい彼岸花が見られることは間違いありません。強いて挙げるならば、個人的には巾着田の方が感動しました。詳細は「日本最大500万本の彼岸花、一面赤の世界が広がる巾着田の曼珠沙華まつり」をお読みください。

感想

今回は、埼玉県幸手市にある権現堂公園で開催される曼珠沙華まつりへ行ってきました。土手沿いには、写真には収まりきらないほど、はるか遠くまで延々と彼岸花の群生が続いています。無料でこれだけの規模の彼岸花を見られるなんて驚きです。一部枯れていたのが残念だったので、今度来るときは満開の時に来てみたいと思いました。

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