金色に輝く上野東照宮で今が見頃のぼたん祭を鑑賞してきました

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上野東照宮は、上野恩賜公園の中に位置する神社で、徳川家康公を神様として祀っています。社殿へ向かう参道脇には500株以上のぼたんが咲くぼたん苑があり、4月中旬から5月上旬の時期にはぼたん祭として賑わいます。今回は、4月下旬の平日に上野東照宮のぼたん祭へ行ってきました。

目次

上野東照宮とは

日本有数の都市公園として数多くの文化施設が立地している上野恩賜公園(通称は上野公園)。公園内には、上野東照宮の他に、東京国立博物館や国立科学博物館、上野動物園、不忍池(しのばずのいけ)など様々な施設があり、国内外から多くの人が訪れます。実際に行ってみると分かりますが、公園内の至る所で多くの外国人観光客を見かけます。上野は秋葉原からも近いため、日本の文化を発信している土地として人気なのでしょう。

また、上野公園は桜の名所でもあります。「日本さくら名所100選」に選定されており、春の季節には沢山の花見客が訪れます。

そんな上野公園内にある上野東照宮は、日光東照宮と同じように徳川家康を神様として祀る神社です。社殿は国指定重要文化財に指定されており、金色殿とも呼ばれる金色に輝く社殿は非常に立派です。

上野東照宮への交通アクセス
上野公園自体は、JR「上野」駅の上野公園口を出た目の前にあります。そこから上野東照宮へ行くルートは複数ありますが、分かりやすいルートとしては、まずは国立西洋美術館の前の通りを直進して上野動物園方面へ向かいます。そして、スターバックスのある広場に到着したら、そこから東京都美術館、上野動物園、上野東照宮へと別れる道がありますので、看板の案内に従いながら上野東照宮を目指します。広場には案内もありますし、どうしても分からない場合には交番もありますので、たどり着けないことはないです。

上野東照宮のぼたん祭

上野東照宮へ向かう参道の脇にぼたん苑があります。このぼたん苑は1980年に日中友好を記念して開苑しました。2016年は4月9日〜5月10日まで春のぼたん祭を開催しており、500株以上のぼたんが咲き誇ります。上野東照宮の拝観料は500円、ぼたん苑の入苑料は700円ですが、両方セットの共通券を購入すると1100円で済みます。今回は両方行きたかったので共通券を購入しました。

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上野東照宮へ向かう途中にぼたん祭の看板を見つけました。案内の矢印に従ってぼたん苑を目指します。

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ぼたん苑の中は、上の写真のように直線上の道が行ったり来たりしており、その道沿いにぼたんが植えられています。

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私が行った時は4月下旬でしたが、中咲きが見頃を迎え、遅咲きが開花し始めていました。

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ぼたんの上には傘が差してあります。お上品というか、なんだか可愛らしい感じです。

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ぼたんの花は富貴花(ふうきか)とも呼ばれるように、色鮮やかな大きな花びらが華麗に咲いています。根津神社のつつじまつりのように、一株から沢山の花が咲いているわけではありませんが、一つ一つの花が大きくて堂々と主張しています。

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ぼたん苑には500株以上のぼたんが咲いているため、赤色からピンク色、紫色など様々な色のぼたんが咲いています。

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個人的には、黄色のぼたんが綺麗で好きです。

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ぼたん苑には、原産地である中国牡丹の他にも、アメリカ品種やフランス品種など多国籍のぼたんが咲いています。上の写真は、「アメリカ・フランスの牡丹」コーナーに咲いていたぼたんです。

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最後に、カラフルなぼたんの写真を貼っておきます。ぼたん祭の所要時間はおよそ15分です。ベンチに座ってぼたんを眺めたり、絵を描いている人もいましたが、歩きながらぼたんを見るだけならあまり時間はかかりません。

上野東照宮の参拝

ぼたん苑の出口を抜けると、左手に東照宮の唐門が見えてきます。

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上野東照宮の社殿は、透塀(すきべい)と呼ばれる塀で四方を囲われています。そのため、透塀の内側に入って社殿を近くで見る場合には拝観料が必要になります。逆に、上の写真のように透塀の外側から唐門を見るだけなら無料です。

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唐門の柱には、日光東照宮の眠り猫を作った江戸時代の伝説の彫刻家、左甚五郎作の昇り龍・降り龍の彫刻があります。金色の唐門を背景に、躍動感と迫力のある龍の彫刻がマッチしています。

ここからは、ぼたん祭と拝観料の共通券を見せて透塀の中へ入ります。

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すると、すぐに樹齢600年以上の大楠が現れます。幹の太さは上野公園最大の8m以上で、間近で見るとパワーを分けてもらえる気がします。

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透塀の内側から写真を撮ったものです。透塀とは、向こう側が透けて見える作りになっている塀のことです。透塀の上段には野山の生物や植物、下段には海の生物に関する彫刻が200枚以上掘られています。これらの彫刻は近年に保存修理工事が行われており、初期の姿を蘇らせるために金箔の上から絵具で塗るという贅沢な手法が用いられています。

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金色殿とも呼ばれる通り、社殿は金色に輝いています。まるで京都の金閣寺を想像させるような美しさです。上野東照宮の社殿は、拝殿、幣殿、本殿の三つの部屋が連結した権現造りとなっています。

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唐門を透塀の内側から撮った写真です。

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内側にも左甚五郎作の龍の彫刻があります。外側と内側を合わせて4つの彫刻になります。

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頭が下を向いている方が「昇り龍」と呼ばれています。

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光が反射して神々しい社殿です。

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アップで見ても大変美しいです。

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社殿には、鳥や植物などの彫刻が作られています。

以上で拝観は終了です。見るところはそんなに多くはないため、数十分もあれば拝観を終えてしまいます。拝観料は500円なので、人によっては透塀の内側に入らずに唐門のところで参拝している人もいました。透塀の内側はとても空いており、私が行った時には数人しかいませんでした。静かな空間で、金色に輝く社殿や豪華な彫刻を間近で眺めたいという人は、共通券を買って透塀の内側に入ってみてください。

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唐門へ向かう参道には、諸大名から寄進された灯篭が48基置かれています。

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灯篭の後ろには五重塔が見えます。この五重塔は上野動物園の中にあります。

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参道から少し歩いたところに、「お化灯篭」と呼ばれる巨大な灯篭があります。高さは6.8mもあり、名古屋の熱田神宮、京都南禅寺の大石灯籠と合わせて、日本三大石灯籠に数えられています。場所が少し分かり難いですが、鳥居を出て右手に少し歩くとお化灯篭があります。

感想

今回は上野東照宮のぼたん祭へ観光してきました。亀戸天神社の藤まつりや根津神社のつつじまつりと比較すると非常に空いており、後ろを気にすることなくぼたんを鑑賞することができました。ぼたんは4月の下旬に行っても十分見頃となっていて、まだ行っていないという人はゴールデンウィークにでも行ってみてください。金色に光り輝く東照宮も立派ですよ。

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