南伊豆町で河津桜が見頃、みなみの桜と菜の花まつりに行きました

みなみの桜と菜の花まつり

河津桜の隠れた名所になっている静岡県の南伊豆町。花は綺麗なのに観光客が少ない穴場スポットになっており、桜は見たいけれど混雑が嫌で踏み出せない人にとっておすすめの場所です。今回は、みなみの桜と菜の花まつりへ行きました。

目次

みなみの桜と菜の花まつりの概要

河津桜といえば静岡県の河津町が非常に有名ですが、伊豆半島の最南端に位置する南伊豆町も負けず劣らず優れた名所になっています。春の季節になると「みなみの桜と菜の花まつり」が開催され、イベント期間中にはマラソン大会や結婚式が開かれたり、地元料理の屋台が出店したり、夜には桜のライトアップが行われます。

会場マップとモデルコース

みなみの桜と菜の花まつりの会場マップ

上の写真が会場マップになります。東側にある「日野(ひんの)」の菜の花畑に始まり、そこから西へ向かって青野川沿いに河津桜が咲いています。会場の中央付近には道の駅があって、総合案内所や屋台、物産館などがあります。南伊豆に来たからには最低でも日野の菜の花畑と道の駅周辺の河津桜は見た方が良いです。時間や体力に余裕がある人は、もっと遠くの前原橋あたりまで行ってコースの全体をハイキングするという選択肢もあります。

モデルコースとしては、まず最初に日野の菜の花畑を見ます。それが終わったら、次に道の駅を目指します。道の駅周辺やその近くの来の宮橋、九条橋あたりは河津桜が非常に綺麗に咲いており、会場全体の中でも絶好の撮影スポットになっています。また、道の駅の屋台で食べ物を買って食事をしたり、足湯に浸かったり、お土産を購入することもできます。

日野から道の駅へ行く方法は主に2通りあります。一つ目は、河津桜を眺めながら徒歩で行く方法です。一本の道なので迷うことはなく、所要時間はおよそ30分になります。二つ目は、日野から東海バスに乗車して「九条橋(くじょうばし)」のバス停で下車する方法です。バスを降りると、すぐ近くが道の駅になります。こちらは歩く距離が少ないので、体力に自信がない人におすすめです。

交通アクセス

ここでは、会場までの行き方を説明していきます。

電車とバスで行く場合

伊豆急下田駅前の黒船の模型

まつりの会場は、伊豆急行線「伊豆急下田」駅が最寄駅になっています。南伊豆駅という名称の駅はないので注意してください。伊豆急下田駅で降りたら、駅の目の前に東海バスのバス停があるので、そこからバスに乗り換えます。下田は江戸時代の日米和親条約によって開港した場所として、バス停の近くにはペリー来航時の黒船の模型があります。バス停の3番乗り場から乗車して、菜の花畑へ行く場合には「日野」、まつりのメイン会場へ行く場合には「九条橋」で下車します。現在の片道運賃は、下田駅から日野までが520円、下田駅から九条橋までが650円です。乗車時間は、日野までが約20分、九条橋までが約25分になります。バスは1時間に1本または2本程度しか運行していないので注意してください。

車で行く場合

自家用車で行く場合には、「湯の花」という道の駅を始めとして、会場内にいくつか駐車場があります。普通車の駐車料金は1日500円です。

みなみの桜フリー乗車券

お得な割引チケットとして「みなみの桜フリー乗車券」が販売しています。これは、下田駅から日野バス停までの往復運賃、まつりの会場となっている日野から前原橋までのフリー乗車券がセットになったチケットです。料金は、大人が1000円で、子供は500円です。

例えば、日野で一度バスを降りて菜の花畑を鑑賞した後に、そこから再びバスに乗って九条橋周辺の河津桜を見るといった使い方があります。通常の運賃であれば、下田駅ー日野が520円、日野ー九条橋が240円、九条橋ー下田駅が650円になるので、行き帰りの合計は1410円になります。一方で、フリー乗車券を使えば千円で済むため、400円以上の割引になります。注意事項としては、下田駅から日野バス停までの間は乗り放題になっていないので、途中で自由に下車することはできません。

伊豆急下田駅の観光案内所

フリー乗車券は、東海バス案内所と下田駅の構内で購入できます。パンフレットを見ると東海バス案内所でしか購入できないと勘違いする人もいると思いますが、上の写真にあるように、下田駅の改札近くにある観光案内所でも売っています。駅の外にある東海バス案内所でも買うことはできますが、バス停からは少し距離があるので、事前に場所を調べておかないとすぐには見つからない可能性があります。下田駅構内の観光案内所の方が近くて見つけやすいので、こちらで買うことをおすすめします。

みなみの桜と菜の花まつりの様子

今回は、平日の2月24日、午後14時頃に南伊豆町の河津桜を見に行ってきたので、その時の様子を紹介していきます。

日野・菜の花畑

日野の菜の花畑

日野のバス停で下車すると、目の前が菜の花畑になります。広さは3ヘクタールということで、はるか遠くまで黄色の花が続きます。記念撮影ができるスポットが一箇所用意されているくらいで、その他に屋台やお土産ショップなどは一切ありません。菜の花を見終わったらすぐに帰ってしまうので、それだけ混雑は少なく、私の他には数人しかいませんでした。背景の木はおそくらソメイヨシノになっているようで、残念ながらまだ開花していませんでした。しかし、菜の花だけでも美しいので、行く価値は十分にあると思います。

河津桜

青野川

私は道の駅まで徒歩で行きました。上の写真にある青野川沿いのハイキングコースを進んでいきます。菜の花畑寄りのハイキングコースは河津桜は少なく、間隔を開けて植えられています。

河津桜の開花状況

開花状況は、緑の葉が混ざっていて少し見頃を過ぎている感じでした。見頃時期は本場の河津町と変わらないようです。

河津桜と菜の花

場所によっては菜の花も一緒に咲いています。

宮前橋付近の河津桜

ふるさと公園、宮前橋を越えたあたりに来ると、河津桜の本数が増えてきます。

九条橋付近の河津桜

菜の花畑から30分ほど歩くと、道の駅に到着しました。道の駅や九条橋の周辺は河津桜が特に美しいスポットになっています。

道の駅周辺の混雑状況

見ての通り、一番にぎわっていると思われる道の駅の周辺でさえほとんど人がいません。人目を気にせずに写真撮影に夢中になったり、日頃の疲れを忘れるように無心で桜を眺めたり、物思いにふけったり、静かな環境だからこそできることもあります。

桜の木に集まる鳥

鳥のさえずりが聞こえるので頭上を見てみると、桜の花に鳥が集まっていました。

河津桜と菜の花

湯の花直売所、お土産

湯の花直売所

道の駅には「農林水産物直売所」があり、野菜や果物、魚介類などを売っています。他にお土産を購入できるところがないため、店内は比較的にぎわっていました。また、直売所の周辺には食事を扱っている屋台がいくつかあり、桜茶や味噌汁の無料サービスもあります。

足湯

足湯

道の駅には無料で利用できる「湯の花」という足湯があります。営業時間は10時から17時です。私が行ったときには誰も利用していないくらい空いていました。

河津町との比較

静岡県の伊豆半島では、ここの他に河津町も河津桜の名所になっています。伊豆急行に乗って15分ほどで行けるので、時間に余裕がある人は両方行ってほしいのですが、南伊豆町の場合は駅から会場へ向かうバスの本数が少なく、事前に時間を調べて計画をして行かないと待ち時間が増えてしまう可能性があります。私は、実際に半日かけて両方へ行ってみたので、どちらに行こうか迷っている人の参考になるように両者を比較していきます。なお、河津町の様子については「鮮やかなピンク色が絶景、静岡県河津町の河津桜まつりへ行きました」をお読みください。

花の美しさ

河津町の方が桜の本数はずっと多いと思います。それだけではなく、原木や名木などもあって個々の木を見ても非常に立派です。菜の花に関しては、河津桜の近くにはどちらもあまり咲いていませんが、南伊豆町の方は広大な菜の花畑があるので、菜の花を単体で見たい人はこちらがおすすめです。

混雑状況

どちらも同じ時期に見頃を迎えますが、混雑具合は全く異なります。河津町の場合は平日でも非常に混雑していて歩くのも困難なほどです。また、屋台の数がとても多く、それらを売り込む宣伝の声が気になってしまいます。一方で南伊豆町の場合、イベントの中心地である道の駅の周辺でさえ人があまりいません。河津桜が咲いているところに屋台はないので、静かな空間でのんびりと花見ができます。

所要時間

河津町の場合、屋台やお土産ショップが沢山ありますし、神社や原木など見所も多くあります。そのため、所要時間としては2時間ほどかかります。南伊豆町の場合には、桜の他に見るところと言えば日野の菜の花畑くらいです。道の駅にある屋台も数が少なく、地元グルメを楽しみたい人にとってはがっかりしてしまうかもしれません。日野から道の駅まで歩いたとしても30分ほどで、全体ではバスの移動時間を除いておよそ1時間の所要時間でした。

感想

今回は、南伊豆町の河津桜を見に行きました。美しい花を眺めながら散歩するのはとても気分が良く、人混みが好きではない私にとっては最高のひとときでした。とても素敵な場所なので、もっとバスの本数が増えて運賃が安くなれば観光客は増えると思います。半日あれば河津町と両方行けるので、南伊豆町にも足を運んでみてください。

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