福岡観光の定番、愉快な船頭に案内されて柳川の川下りを体験しました

柳川の川下り

福岡県へ旅行をする際に一度は体験したいのが柳川の川下りです。名物のどんこ舟に乗りながら、歴史を感じられるレトロな街並みを船頭が案内してくれます。今回は、柳川の川下りを体験してきたので予約方法や感想などを紹介していきます。

目次

柳川の川下りの概要

福岡県の観光として人気なのが柳川市で行われる川下りです。風情のある小さな舟に乗り、にぎやかな船頭の案内に従って約400年前に整備された堀の水面を進んでいきます。舟からは柳川の街並みや自然が見られ、深い知識を持った船頭が川下りの途中に点在する歴史的な遺産について解説してくれます。舟のわずかな揺れや橋の下をくぐるコースなど、ちょっとしたアトラクションのような要素もありますので、子供でも楽しめるようになっています。

柳川で川下りを運営する会社には「柳川観光開発」や「大東エンタープライズ」などいくつかあり、値段やサービスが多少異なります。私が利用したのは、オレンジ色の舟が目印の「水郷柳川観光」という会社です。年中無休で営業しており、雨天時はレインコートを着用し、冬にはこたつ舟で運航します。

乗船の受付時間は、午前9時から午後16時30分になります。川下りの料金は、知らない人達と一緒に舟に乗る「乗合船」が大人1500円で小学生以下の子供が800円、知り合いだけで川下りを楽しめる「貸切船」の場合には6名までが1万800円でそれ以上は1名につき1500円が加算されます。

柳川の川下りのコース

川下りのコースは、下百町をスタート地点として、御花または沖端がゴールです。所要時間は約1時間になります。下百町の船乗り場への交通アクセスは、西鉄「柳川」駅から徒歩で約3分です。ゴール地点の御花に着いてからは自由解散になります。御花でお土産を購入したり、周辺にはうなぎの美味しいお店が多数あるので食事をしても良いでしょう。御花から帰る方法は、タクシーか無料の送迎バスがあります。御花の正門前にバス乗り場があり、そこから下百町の船乗り場まで送迎してくれます。帰りの送迎バスの時間は現在のところ、13時40分、14時40分、15時40分、16時40分になっていますが、最新の時間は水郷柳川観光のホームページで確認してください。

柳川の川下りを予約、購入する方法

川下りを予約する方法は、当日予約とインターネット予約の2通りがあります。当日予約する場合には、下百町の船乗り場に行くと水郷柳川観光の建物があってスタッフがいるので、そこで受付を行います。受付が完了すると、およそ30分以内に随時川下りが始まります。乗合船を選択した場合には、同じ時間帯で受付をした数名から10名前後の人数で舟に乗ります。

インターネットで予約する場合には、前日の16時までに水郷柳川観光のホームページから事前に申し込みを行います。日時や人数、氏名などを入力するだけで簡単に予約することができます。また、オンラインで予約した場合には、乗船料が大人1350円、子供720円に割引されます。そのため、川下りをすることが事前に確定している人は、インターネットで予約した方が安く済みます。

柳川の川下りの様子

ここからは、私が体験した柳川の川下りの様子を紹介していきます。

柳川のうなぎ供養碑

今回はツアーで福岡に行ったので、スタート地点は下百町ではなく、日吉神社やうなぎ供養碑のある場所が乗り場になりました。ここは本来のコースの中間地点にあるので、乗船時間はおよそ30分になります。

水郷柳川観光のどんこ舟

船乗り場にはたくさんの舟があり、船頭の案内に従ってその内の一つに乗り込んでいきます。土足禁止になっているので、靴を脱いで舟の端に置いておきます。

水郷柳川観光の船乗り場

座り方は、前から順に二人ずつ向かい合うような感じで座ります。乗合船の場合には知らない人達とも並んで座る可能性があるので、それが嫌な人は値段が高い貸切船を使ってください。私が乗った感じでは、「隣の人と自己紹介をしましょう」といったイベントはなく、一緒に乗り込んだ人と会話する機会はありませんでした。船頭の話しや歌を聞いたり景色を眺めたりしながらリラックスしていれば良いので、知らない人がいてもそこまで気まずくないと思います。

柳川の川下り

舟を予約した時間帯によっては乗船人数が少なくて貸し切りに近い感じのこともあります。一人で来ているように見える人もいるので、福岡県に一人旅をした際には乗ってみてください。

柳川の川下り

堀のわきには木が植えられていて、水面にはうっすらと緑の葉が反射しています。舟は止まることなく常に動いているので写真は撮りやすいとは言えませんが、撮れないことはありません。カメラが好きな人は、舟から見える景色の写真を撮影してみてください。

柳川の川下り

じっと座っていれば舟はほとんど揺れませんので、年配の方でも問題なく乗れると思います。実際に、客層としては若い人よりも年配の人の方が多かったように感じます。

柳川の川下り

船頭の話を聞きながら進んでいきます。今回案内してくれた船頭は年配のベテランの方でした。巧みで軽快なトークと詳しい知識を基に、途切れることなく川下りを楽しませてくれました。何度か歌を披露してくれる機会もあり、観光客の中から笑いや拍手が溢れていました。どのような川下りになるかは一緒に乗った船頭に大きく影響します。話しが上手いベテランの船頭もいれば、若くてカッコイイ容姿だけれど歌をうたわない人もいます。

田中吉政の像

コースの途中には、江戸時代に柳川藩主として柳川城の堀を整備した「田中吉政」の像があります。

待ちぼうけの石碑

詩人の北原白秋は柳川で生まれました。北原白秋が作詞した「待ちぼうけ」という童謡の一番の歌詞が石碑に刻まれています。

檀一雄の文学碑

北原白秋が子供の頃に通学路として使用していた道が「白秋道路」として残されています。また、同じく柳川出身の小説家である檀一雄の文学碑が置かれています。

橋の下を通るどんこ舟

川下りの途中には橋のすぐ下を通る機会が何度かありました。本当にギリギリの高さを走るので、頭を少し下げないと危険です。ただし、そんなに心配することはなく、船頭の指示に従っていれば問題ないでしょう。のどかな風景が続くだけではなく、ちょっとしたスリルがあって飽きさせません。

橋の下を通るどんこ舟

こちらは、橋の下をくぐるときに撮った写真です。

柳川の川下り

今回の旅行は天気が良く、青空が広がっていて気持ちが良かったです。雨天でもレインコートを着用して川下りは可能ですが、できれば晴れた日に乗りたいものです。

川下りのゴール地点

あっという間にゴール地点の御花に到着しました。舟を降りる時にはバランスを崩さないように少し注意が必要です。私が行ったときには、年配の方で一人実際に川に落ちている人がいました。すぐに複数の船頭が助けてくれるので溺れることはありませんが、全身濡れてしまって寒いので、船頭の指示に従って慎重に降りてください。

御花、お土産

御花

ゴール地点になっている御花は、田中家の後に柳川藩主となった立花家の邸宅です。現在は旅館や高級な料亭として使用されています。

お花小路

敷地内には「お花小路」というお土産ショップがあります。柳川の特産品を扱った商品が売られていますので、川下りをした後はここでお土産を買ってみてください。おすすめは、うなぎがおにぎりの具材になった「おはなのうむすび」になります。

立花家史料館

「お花小路」の隣には「立花家史料館」があります。ここでは、柳川藩主の立花家に関係する史料を展示しています。営業時間は午前9時から18時で、不定期に休館日があります。料金は、大人500円、高校生が300円、中学生以下が200円になります。また、ここから徒歩で5分ほどの距離に北原白秋の生家が残されていますので、興味がある人は行ってみてください。

感想

今回は、福岡県の柳川で川下りを体験しました。ゆっくりと進むどんこ舟に乗りながら、柳川の歴史を学んだり、北原白秋ゆかりの地を巡ることができました。なかなか体験できることではないので、新鮮な気持ちで楽しめました。川下りをしなくても徒歩で柳川を観光することは可能ですが、船頭の楽しい解説を聞いた方が記憶に残りやすいと思います。せっかく行ったのであれば、思い出に残る川下りを体験してみてください。また、柳川では名物グルメになっているうなぎもおすすめです。

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