1万株のあじさいが美しい府中市郷土の森博物館のあじさいまつり

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広大な敷地の中で博物館やプラネタリウム、江戸時代の古民家などを楽しむことができる府中市郷土の森博物館。実は、都内でも有数のあじさいの名所となっており、梅雨の季節には1万株のあじさいが咲きます。6月中旬に、郷土の森博物館へあじさいを見に行ってきました。

目次

府中市郷土の森博物館とは

府中市郷土の森博物館とは、東京都府中市にある博物館です。施設の名称に「博物館」と入っていますが、実際には13haを超える広大な敷地の中に、博物館以外にもプラネタリウムや江戸時代の古民家、そして数多くの植物が植えられています。

博物館では、府中の歴史と文化に関する模型や資料が常設で展示されており、企画展も実施しています。プラネタリウムは279席を収容する国内でも最大規模を誇り、広々とした空間で臨場感のある星空を鑑賞することができます。

開館時間は9時~17時で、最終受付は16時です。また、毎週月曜日が休館日になっています。そして、大人の入場料は200円です。入場料を払えば、博物館や古民家、あじさい園など、プラネタリウム以外の施設は無料です。プラネタリウムを鑑賞する場合には別途400円が必要になります。

府中市郷土の森博物館への交通アクセス
「分倍河原」駅からバスで約8分です。南口のバスロータリーから郷土の森総合体育館行の京王バスに乗車し、「郷土の森正門前」で下車します。到着すると目の前に郷土の森博物館が見えます。バスの運賃は片道180円で、ICカード対応です。帰りは、分倍河原駅行の京王バスに乗車して終点で下車します。平日は1時間に2本ほどしかバスが運転していないため、事前に時間を調べておく必要があります。私が乗ったときにはバスの乗車率は8割ほどで、何とか座ることはできました。車で行く場合には、約400台の無料駐車場が併設されています。また、徒歩で行く場合には20分ほどかかります。私は行きを徒歩、帰りはバスに乗りましたが、徒歩で行くのは結構きついです。道は迷わないほど単純ですが、2キロほどの距離があります。郷土の森の敷地内でもかなり歩きますので、足腰に自信がある人以外は公共機関を利用することをおすすめします。

郷土の森あじさいまつりとは

郷土の森博物館では、毎年6月になるとあじさいまつりを開催しています。2016年の場合は5月28日~7月3日まで実施しており、約1万株のあじさいを鑑賞することができます。関東でも1万株を超えるあじさいの名所は少なく、東京都の中であじさいの名所として有名な白山神社は約3000株です。あじさいまつりの期間中には、コンサートやあじさいにちなんだ小物づくり工房なども開催しており、様々な催し物を一緒に楽しむことができます。なお、あじさいを鑑賞する場合には、郷土の森博物館の入場料200円のみお金が発生し、別料金はありません。

郷土の森あじさいまつりの様子

今回は、6月中旬の平日にあじさいまつりへ行ってきました。バスに乗ろうと思ったのですが時間が合わず、徒歩で行くことにします。駅前にある地図を見てから予備知識なしで歩き始めましたが、途中に案内の看板が幾つかあり、全く迷うことなくたどり着けました。ただし、結構な距離があり、周囲には歩いている人が誰もいません。駅から20分ほど歩いて到着です。

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窓口でお金を支払って入場すると、お目当てのあじさいまつりの看板が置いてありました。ホームページには、1週間ほど前に五分咲きになっているということですが、今ではどうなっているのか楽しみです。

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博物館を後回しにして、まずは上の写真にある「けやき並木」を通ってあじさいを探しにいきます。見ての通り、人がいなくて空いています。

郷土の森博物館の敷地は非常に広く、あじさいは園内全体に散らばっています。そのため、ここからは特にあじさいが綺麗だったおすすめのスポットを厳選して紹介します。

復元建築物

江戸時代から昭和時代に府中市に存在した建築物を現代に復元したものです。小学校や町役場、住宅など、複数の建物があります。建物の中には入ることができて、家の中の様子や資料などが展示されています。

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洋風建築の旧府中町役場庁舎です。入り口の脇にはあじさいが咲いています。

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旧島田家住宅です。建物の外観は古くて薄暗く、あじさいの美しさとは対照的です。

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旧島田家住宅の周りには、他の建物の周辺よりもあじさいが沢山咲いていました。一つ一つのあじさいの花が大きく、見応えがあります。

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正面から見た外観です。薬屋を営んでいた建物のため、中に入ると薬の展示を見ることができます。

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他には、旧府中郵便取扱所の郵便ポストが面白かったです。今の赤いポストとは全く異なる見た目で、木の素材で角柱の形をしています。

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旧河内家住宅です。茅葺きの古民家で、土間に足を踏み入れて部屋の様子を鑑賞できます。

水車小屋

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園内の中央付近にある立派な水車です。この水車の周りがあじさいの絶景ポイントになっていて、色鮮やかなあじさいが無数に咲いています。

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カメラに収まりきらないほど「がくあじさい」が一面に咲いていました。白山神社のあじさいとは比較にならないレベルの規模です。なお、水車小屋の近くに花菖蒲が咲いていましたが、既に見頃を過ぎていて大部分が枯れていました。

アジサイの小径

園内の一番奥にある小径で、ここのあじさいが最も美しいです。入り口から20分ほど歩くと到着します。

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上の写真のように、道の両脇に様々な種類のあじさいが咲いています。一部、少し見頃を過ぎているようなところもありましたが、青色や紫色のあじさいが一面に咲いています。アジサイの小径は30メートルほどの距離で、そこまで長くはありません。

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ハートに似た形のあじさいもありますので探してみてください。

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県木園&やすらぎの池周辺

ケヤキやイチョウなど、日本の都道府県の県木を集めた「県木園」と、その隣にある「やすらぎの池」の周辺にもあじさいが綺麗に咲いています。

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ここには白色のあじさいが沢山咲いていました。

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県木園。

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やすらぎの池。

芝生広場&水遊びの池周辺

アジサイの小径と芝生広場の間の道に咲くあじさいも綺麗です。

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芝生広場。

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水遊びの池。

博物館について

入り口すぐ近くに屋内の博物館があります。1Fはお土産を扱っている売店やレストランになっていて、2Fが博物館です。ここでは、府中市の地理や歴史に関する模型や資料が多数展示されています。私が行った時には「くらやみ祭」という展示があり、暗い館内で巨大な神輿や太鼓、山車などが印象的でした。館内はそこそこ広く、じっくりと解説を読んでいけば30分以上はかかると思います。ただし、府中市にゆかりのある人でないと少々退屈に感じる可能性があります。お客さんは私の他に数名しかいませんでした。

食事について

博物館の建物の1Fに「森かふぇ」というレストランがあります。飲み物に関してはアイスコーヒーやソフトドリンク、食べ物はビーフハヤシやスパゲッティ、デザートなどを販売しています。食事ができる場所が限られているため、お昼頃に行ったところ7割〜8割くらいの席が埋まっていました。また、復元建造物の近くに「ハケの茶屋」という小さな食事処があり、名物の「ハケ上だんご」などを売っています。こちらは店内で買って外のベンチで食べることになります。

所要時間

復元した建物やあじさいなど、屋外のスポットを一通り鑑賞すると1時間~2時間ほどかかります。これに、昼食を食べたり、博物館やプラネタリウムを鑑賞したりすれば、さらにプラスで時間がかかります。

混雑状況

あじさいが見頃の平日に行きましたが、とても空いています。敷地が非常に広いこともあり、各スポットに人が分散しています。アジサイの小径や水車小屋のあたりは多少混んでいますが、人が全くいない場所も少なくありません。

感想

今回は府中市郷土の森博物館のあじさいまつりへ行ってきました。あじさいが非常に綺麗だったことに加え、博物館や古民家まで見られたのでとても充実感がありました。バスの運行本数が少ないことが残念ですが、入場料は安く、園内は非常に空いています。ちなみに、分倍河原駅から電車で数分の所に、有名なあじさいの名所である「高幡不動尊」があります。今回は郷土の森博物館を見た後に高幡不動尊にも一緒に行ってきたので、少し急ぎ足でした。いつか時間に余裕があるときに、博物館やプラタリウムなどをじっくりと鑑賞したいと思いました。

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